もっと儲けられた?ジム・ロジャーズ氏が決済後も後悔しない理由

投資をしていると、「あのとき、別の判断をしていたら」と考えてしまうことがあります。特に、「もっと利益が出せたのではないか」という後悔は、多くの投資家が経験するものです。その中でも大きな分かれ目になるのが、売るタイミングです。

この記事では、2023年に日本株を全て売却したジム・ロジャーズさんの話を例に、「決断後に後悔しないための考え方」を一緒に考えていきます。投資だけでなく、日常生活にも活かせる教訓を考えて行きます。

ジム・ロジャーズさんの決断

2023年に日本株を全て手放したと公言しています。様々な情報で同じことをお話されていますので、間違いないと思われます。なお、移民に関する発言などは題材とは無関係のため触れておりません。

2023年、日本株を売却して利益を確定

ジム・ロジャーズさんは2023年に日本株を全て売却し、大きな利益を確定しました。この判断は、「少しの利益で満足するのではなく、大きな成果を確実に手にする行動」として評価されています。この決断により、彼は短期的な変動リスクを回避し、次の投資の準備を進める余裕を作ったのです。

判断を支える長期的な視点

ロジャーズさんがこの判断をした背景には、他の国や市場との比較や、今後の見通しがありました。彼は日本市場の現状を冷静に分析し、自分の投資哲学に基づいて判断を下したのです。長期的な視点を持つことで、その時点で「自分にとって最善の行動」を選んだ結果といえます。

最高値を狙わなかった理由

ロジャーズさんの判断は、「これが完全に正しい」と予測するものではありません。その時点で「ベストだと思う選択」をした結果です。投資では、未来を完璧に予測することは不可能なので、今ある情報をもとに決めることが重要です。彼にとって、最高値を逃すリスクよりも、利益を確定してリスクを抑えることの方が重要だったのです。

2024年の日経平均最高値更新

2023年に全て日本株を売却した翌年、2024年に日経平均は最高値を更新しました。これは、売却が失敗だったということでしょうか?

日経平均が最高値更新、その事実をどう見るか

しかしロジャーズさんは、この結果に後悔することはありませんでした。この値上がりには、自分の投資方針とは関係のない要因も含まれているからです。また、彼は「未来の市場変動を予測するのではなく、今自分にできる最善を尽くす」という哲学を持っています。

利益確定は失敗だったのか?

もし「投資の成功=最高値で売却すること」と考えるなら、ほとんどの人は成功しないでしょう。市場は常に変化しており、最高値を見極めるのは非常に難しいことです。ロジャーズさんにとっては、利益を確定すること自体が成功だったのです。彼は、この行動が次のチャンスに備えるための重要な一歩であると考えました。

リスクを抑える判断の重要性

利益を確定することで、それ以上のリスクを取らずに済むというメリットがあります。市場が不安定な時期には、確定した利益を手元に残すことで心理的な安定も得られます。また、次の投資に進むためのエネルギーや資金を確保できる点も大きなポイントです。

投資マインドセットに学ぶ「後悔しないための考え方」

日常生活でも、「買った後にもっと安い店を見つけた」という経験から後悔することがあります。このような状況は、確かに些細なことに思えるかもしれませんが、心理的なショックがあります。投資では、決済後に「もっと利益を出せた」となることがありますが、そのショックはさらに大きく感じられるでしょう。これを避けるためには、決断時点での判断基準を明確にしておくことが大切です。

「結果」ではなく「プロセス」に目を向ける

投資は、「いつも完璧な結果を出す」ことを目指すものではありません。むしろ、長期的に安定した成果を上げるためのプロセスを大事にするべきです。例えば、計画を立てて行動し、その結果を振り返る習慣を持つことで、次の判断をより良いものにすることができます。

次のチャンスを活かす準備

利益を確定することで、次の投資先をじっくり考える余裕ができます。市場が変わっても対応できる柔軟性を持つことが、成功への近道です。また、過去の成功や失敗を振り返り、そこから学ぶことで、より良い判断を下す準備が整います。

日常生活にも応用できる「決断のコツ」

買い物や日常の選択でも、「これで十分だ」と思える基準を持つことで、無駄に迷ったり後悔したりすることを減らせます。例えば、商品を買う際に「もっと安い店があるかも」と探し続けるのではなく、「ここで買おう」と決めることで時間と労力を節約できます。これは、投資にも通じる大切な考え方です。

あとがき:投資の成功とは何か

投資の成功は、「最大の利益を得ること」だけではありません。自分のルールを守り、自分が納得できる判断をすることが、最も大切な成功の形です。ジム・ロジャーズさんの例は、そのことを教えてくれる良いお手本と言えるでしょう。投資だけでなく、日常生活でも「後悔しないための選択」を意識することで、より充実した人生を送ることができるはずです。

決済した後に上がるか下がるかを考えるのは止めましょう。見えているものは今現在の損益だけです。未来のことは予測でしかありません。そして、決済した後は、そのポジションを持っていたらなどと考えるは止めましょう。

迷っているなら50%決済という手も

もし、迷っているなら、50%決済するという選択もあります。この方法のメリットは、リスクを減らしつつ利益を確保できる点です。さらに、50%決済して残りのポジションにはトレーリングストップを設定する方法もあります。

ただし、50%分の利益は確保できているものの価格が急変動した場合に残り分で損失が出る可能性もあるため、ストップを再設定するなどバランスが重要です。このような戦略を取ることで、迷いを軽減し、精神的な安定を得ることができるかもしれません。

タイトルとURLをコピーしました