
「このシグナルツールをテストして、結果を分析して」
これまでは、AIにそう頼んでも途中で「ここからは手動でお願いします」と止まることが珍しくありませんでした。ところが2026年9月、MetaTrader 5がBuild 6230へ更新。AI AssistantとMT5の連携が、また一段進みました。
単なるチャットAIではなく、MT5の中で実際の作業を進めるAIへ。これはトレーダーにとって、かなり意味のある変化ではないでしょうか。
AIアシスタントが、EAやシグナルツールの性能評価をしてくれる。それが今現実になりつつあります。

🤔Build 6230で何が変わった?
今回、AI Assistantには主に3つの機能が追加されました。
まず、EAの入力パラメータを取得し、ストラテジーテスターでテストするための準備ができます。
さらに、チャート上のEAやスクリプト、インジケーターについて、パラメータを取得したり、起動・削除したり、状態を確認したりできるようになりました。
そして経済カレンダーにもアクセス可能に。国やイベント、経済指標の値を取得し、価格データと組み合わせた分析も行いやすくなっています。

ちなみに、テスターの結果取得や最適化、現在のテスター設定の確認などは、9月3日のBuild 6180ですでに追加されていました。6230は、そこへ「テストするための準備」や「チャート上のプログラム操作」が加わった形です。
つまりAIが、説明するだけではなく「準備して、動かして、結果を見る」という長い作業をつなげやすくなったわけです。
公開しているMT5 AI用のmenu.txtも、「シグナルツールを分析」の項目が、今回のAI機能強化によって、こちらが想定していた以上に実用的な内容になってきました。

😁実際に使ってみると、何が見えてくる?
実際の使用では、以前なら途中で止まっていた作業が、そのまま進むケースが増えています。
たとえば「ワンクリックFXのボタンをクールなダークモードにして」と頼むと、AIは単純に色を変えるだけではなく、EAのパラメータ変更になる可能性まで考えて慎重に動きます。
少々分かりにくいですが、左がクールな色に変わった後、右が通常のワンクリックFXの色です。

また、「このシグナルツールの性能をテストして」と頼めば、テスターを使って検証する流れを組み立てやすくなりました。
- どんな相場に強いのか?
- 勝率はどうなのか?
- ランダムなシグナルと比べて違いはあるのか?
こうした疑問を、テスターの操作方法を細かく覚えていなくてもAIとの会話から検証につなげられる。ここが大きな変化です。
もちろん、AIが毎回正しい判断をするわけではありません。性能評価も様々な切り口がありますので、AIの回答を全て鵜吞みにするものではありません。
実際に、クールな色を見つけるのに迷っているくらいですから、結果を精査することは必要です。

🤔投資ツールも投資の一つ
MT5のAI Assistantは、Build 6060で始まったMCP・エージェント機能から、6180、6230と急速に実行能力を高めています。
トレードでは資金だけでなく、EAやシグナルツールへの購入費も「投資」です。
このようなEAやシグナルツールの性能評価をするなどというとネガティブな気持ちになるかもしれませんが、利用しているツールを最大限に活用しなければ、もったいないとも言えます。

買ったら終わりではなく、実際に検証して性能を確認する。そして期待できなければ損切りする。
AIによって「検証する」という作業そのものが支援されることで、トレーダーは特別な知識がなくても、まずは調査結果を確認しながら、ツールの性能を以前より身近に検証できるようになってきました。
MT5AI用 menu.txt だけでなく、もっと分かりやすく、深い調査ができるシグナルツール検証用のプロンプトを作っていますので、近日中に公開できるかと思います。
