トランプ就任日、相場はジェットコースター!大統領就任日、マーケットはなぜ荒れるのか?

トランプ大統領の就任初日、相場は非常に荒れた展開となりました。市場の期待と不安が入り混じり、短時間で急激な値動きが発生しました。本記事では、当日の市場動向を振り返り、過去の大統領就任日との比較を行い、なぜこのような動きが起きたのかを考えます。

2025年1月20日のリプレイ

チャートの左上がドル円、左下がビットコインUSD、中央上が日経225、中央下がS&P500、右上がオイル、右下がゴールドです。ニューヨーク時間の深夜からリプレイを開始し、既にビットコインが大きく動いています。市場は激し日本時間21日10:00)ころとなります。祝賀会でも大統領令にサインのパフォーマンスを行い、続て大統領執務室で、机いっぱいに積み上げられた大統領令に次々にサインをしている光景が中継された時間です。

短時間にドル円は、120pips上がり、130pips下がり、日経225は、450円上がり、550円下がり、S&P500も50ドル以上の往復です。この動きではゴールドも連動した値動きが見受けられましたが、こちらは上昇トレンドとなったようです。どのような大統領令にサインした一つ一つは説明されていませんが、WHOからの脱退、関税に関する発言もありました。不安定さを感じた人が安定資産のゴールドに流れたのかもしれません。

その後、ドル円は上昇トレンドを作り、日経225、S&P500は落ち着いており、オイルが下がり、ゴールドは上昇となっています。ドル円が130pipsほど上昇、ゴールドが30ドル上昇、日経225は600円の上昇ですが、その前に600円以上の下降があり、600円下がって600円戻し、元に戻りました。オイルが2.2ドル下げていますので、トランプ大統領氏の「掘って掘って掘りまくれ(Drill, Baby, Drill)」が影響したと考えられます。

過去の1月20日と比較

次に過去の大統領就任日と比較してみましょう。チャートを最大化して、5分足に変更します。初めに2025年1月20日、第二次トランプ大統領の就任日の全体を表示しています。

次に2021年1月20日のバイデン大統領就任日のチャートです。この日は、トランプ大統領が敗れ、バイデン大統領が就任した日です。チャートは大きく動いているように見えますが、測定すると50pips程度の下降と30pipsほどの上昇となっており、今年のような大きな値動きがあったわけではありません。当時の市場は新政権の政策に対して慎重な姿勢を取っており、投資家は様子見の姿勢を強めていたと考えられます。

次は、2017年1月20日の第一次トランプ大統領の就任日です。今年と同様にボラティリティが高い状態となっています。チャートだけを見ると200pips以上の下降となっており、以降も下降し250pipsの下げとなりました。ただし、この年の1月20日は、金曜日となり、チャートは週末をはさんで月曜日となっています。祝賀会の時間は、マーケットがクローズしており、その時のチャートの反応を見ることはできません。今年の第二期トランプ政権時と違い、明確な下降トレンドとなっており、トランプ大統領の不確実な部分がドルを下げていたのではないかと推測されます。

なぜこのような上げ下げがあったのか?

マーケットの混乱は、投資家心理の動揺によって引き起こされている可能性があります。市場は、断続的な政策発表やアルゴリズム取引の影響を受ける中で、期待と不安が入り混じる状況にありました。以下の仮説が考えられます。

断続的な政策発表

トランプ大統領の就任初日は、次々と断続的の大統領令へのサインが行われました。パフォーマンス的な要素もあり、また、それぞれの内容の詳細が発表されるわけでもなく、次々にサインをしている光景は、投資家にとって不安定な要因となり、市場のボラティリティが高まる結果を招きました。特に、減税や規制緩和などの市場にとって重要な政策に対する期待と懸念が交錯し、投資家の行動が揺れ動く要因となったと考えられます。

アルゴリズム取引の影響

現代の金融市場ではアルゴリズム取引が大きな影響を与えています。特に、重要な政策発表時には、プログラムが自動的に売買を行い、市場の動きが過剰に拡大することがあります。この日も、様々なニュースに対してアルゴリズムが迅速に反応し、短時間での大きな上昇と下降が交互に発生しました。結果として、ストップロスが次々と巻き込まれ、さらなる変動を招いた可能性が高いです。アルゴリズム取引の影響は、短期的な市場のボラティリティを増大させる要因の一つとなりました。

就任初日の不安定さ

トランプ大統領の就任初日は、市場にとって不確実性が非常に高い一日でした。特に、同氏の過去の発言や行動から、今後の政策に対する期待と不安が入り混じり、投資家は市場の動きを見極めるのに苦労しました。トランプ氏の経済政策の方針が不透明であったため、市場では売買の方向性が定まらず、短期的な乱高下が発生しました。このような状況は、特にリスク回避型の投資家にとって心理的な影響を与え、相場の不安定さをさらに増幅させた可能性があります。

検証ツールの必要性

大統領就任日は市場にとって荒れ要素が多く、値動きの上下が非常に激しくなる傾向があります。今回のようなジェットコースター相場は、4年後の次回の大統領就任日にも同じように発生する可能性があります。特に、アルゴリズム取引の影響が増大していますので、今後も短期間での急変動が頻発することが予想されるため、注意が必要です。

プロップトレーダーの相澤先生もAIの売買パターンなどについても言及されていました。その影響が大きくなっていることは間違いありません。

思いついたときに効率的に検証できる環境

今回のような市場の動きを振り返るためには、検証ツールを活用することが非常に有効です。過去の相場を再現して見返すことで、トレードの改善点を見つけ、将来の相場に備えることができます。

検証ツールには、キーボードによる細かい前後移動、無制限の同期チャート、マウスで情報が見れること、直ぐに検証できる、サクサクとストレスなく動くことなどが必要です。チャートを同期するだけのツールでも良いのですが、このような検証ツールがあると作業効率は大幅に向上することでしょう。

持っていると便利ですね。ぜひ活用してみてください。

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