最新AI DeepSeekはChatGPTに勝てるのか?トレード分析でAIの実力を検証!

話題のDeepSeekと先頭を走るChatGPTに同じトレードデータを分析させ、その結果を比較・評価します。それぞれのAIがどのようにトレードを解析し、どのようなフィードバックを提供するのかを検証します。DeepSeekは本当に優れたAIなのか?はたまたハッタリAIか、その実力を見てみましょう。

DeepSeekとは?

2025年1月に中国のAI企業DeepSeek社が発表した最新の大規模言語モデル「DeepSeek R1」がアプリランキングで1位となるなど世界を席巻しています。

既存AIとの違い

DeepSeek R1は、NVIDIAの高価なGPUに依存せずにディープラーニングを実行できる技術を採用し、低コスト環境でも高い言語処理能力を発揮しています。開発コストはわずか550万ドルと報告されており、コストパフォーマンスの高さが特徴です。

無料で利用できる

DeepSeek R1は、無料で利用可能な強力なAIであり、多言語対応の精度が高い点が特徴です。既存のAIにも無料で利用できるものは多くありますが、ひと世代前のモデルであることが多いのに対し、DeepSeek R1は最新版と同レベルの精度を誇る点が強みです。この無料でありながら最新技術を搭載している点が、大きなアドバンテージとなっています。

DeepSeekの注意点

政治的な内容には中国の規制が影響している可能性があり、一部のデータに偏りが見られることも考えられます。また、評価基準が厳しく、やや冷淡な印象を受けることがあります。機能は限定的で、カスタマイズ性にはやや欠ける面がありますが、その分シンプルで明確な判定が特徴です。データが中国国内に保存されるため、利用には注意が必要かもしれません。

DeepSeekのAIジャッジメント結果

ワンクリックFXトレーニングのAIジャッジメント機能で出力したトレードデータをDeepSeek R1に読み込ませて結果を見てみます。なお、DeepSeekの検証では、チャートデータは読み込みできず、トレード履歴だけで評価をしています。

結果説明

総合損益、勝率と敗率、 総トレード数、利益トレード数と勝率、損失トレード数と敗率、平均利益と平均損失、最大利益・最大損失、注文タイプ別分析、時間帯別パフォーマンス、スワップの影響、取引量と損益の相関、短期トレードの傾向などが、集計され、追加して、改善点や総評が出力されました。

判定のポイント

トレード回数が80回となっていますが、実際には、103回あります。DeepSeekに限らず様々なAIを試していますが、無料AIではデータ件数が違うなど数字が正しくないことは多々あります。

何かしらの制限があるのかと思われますが、少量のデータであれば正常となることほとんどです。また、改善点や総評に不整合はなく、内容が大きく外れることはありません。

総評

残念なのは、グラフや画像を表示する機能が無いことです。文章での説明だけとなり、説得力に欠けます。

また、「トレード評価: 30点/100点」と判定は厳しい点です。「リスク管理が完全に欠如し、損失が雪だるま式に拡大」「低すぎる勝率」などズバズバと心に刺さる文章が表示されます。

これはテストデータですが、本気のトレードでは、あまり厳しく言われると傷つくかもしれません。


3. ChatGPTの結果とDeepSeekとの比較

同じ取引データを使って、有料のChatGPT plusでも分析を行います。こちらでは、チャートデータとトレード履歴の2つを読み込ませることができますので、相場の変動とトレードの履歴を合わせて評価してもらいます。

ChatGPTの結果説明

GOLDの値動きのチャートにトレードポイントをプロットしたグラフが表示され、エントリー&エグジットのタイミングが分かります。損益分布のグラフと説明があります。考察ポイントと改善点が簡潔に書かれています。最後に追加の分析に関する情報が表示されます。

DeepSeekとの違い

同一ポイントでの大きな損失の原因に「エントリータイミングが悪く、上昇トレンドの途中で売った可能性が高い」であるのに対して、DeepSeekは「短期トレード失敗: 約10時間の保有で価格変動に耐えられず」と結果の説明となっているなど、考察が足りないとも感じます。ただし、チャートデータまで分析しているChatGPTに対して、取引データのみのDeepSeekのため、仕方ないとも言えます。

ChatGPTの優位性

ひと目で分かる違いは、グラフを使った視覚的な説明となっており、分かりやすいです。考察ポイントも的確で、内容に問題はありません。また、モチベーションを損なわないよう配慮されたフィードバックが特徴で、建設的な改善につながる内容が提供される。

このようなトレードでも、採点も60点とそこそこの点数となっており、最後に「この改善を実施すれば、スコア80点以上を目指せる可能性があります!」とやる気にさせるコメントとなっています。

AIの個性

このトレードは、移動平均線のクロスとトレーリングストップで行った自動売買の結果となり、回数103回、勝率41.7%、合計損益-32,828円、PF:0.87、RR:1.22と良い成績ではありません。そのため、様々な改善ポイントがあります。

DeepSeekは話題性が先行しており、有料版のChatGPT plusと同等というのは話を盛りすぎている感じがします。ChatGPTは、画像やグラフを出力できるだけでなく動画も作ることができるなど、差は圧倒的です。ただし、無料で使えるということを考慮すれば、DeepSeekのパフォーマンスは優秀だと思います。

AIも個性的です。

AIには個性があり、様々な文化や価値観が反映されている可能性があります。

中国人はハッキリ伝える文化ですので、DeepSeekの厳しい表現があるのだと思われます。GeminiはGoogleらしく論理的で上から目線の傾向があり、ChatGPTは相手を励ましながら指摘を行うスタイルです。国産AIも開発されていますが、日本人的にカスタマイズされ、JapaneseAIは神対応などと話題になったら面白いですね。

DeepSeekとChatGPTのAIジャッジメントの採点レポートは、リンクを貼っておきますので、詳しい内容をご覧になりたい方はチェックしてください。

ChatGPT: ai_sample_deepseek_vs_chatgpt_01
DeepSeek: ai_sample_deepseek_vs_chatgpt_02

 

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